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Brighture English Academy 代表。趣味はウクレレとかハイキングとかDIYとか旅行などなど。在米20年。シリコンバレーに住みつつ、日本とアメリカとフィリピンで会社経営しています。最近は英語教育がライフワークになりつつある。

2012年2月29日水曜日

アップルを例に考える、ニ極分化の世界

世界は急速に極端なニ極分化が進みつつあります。

要するに極一部の人間が金持ちになって、残りは全員貧乏な労働者になる世界です。

アップルを例にとって考えてみる
例えばアップル。

アップルの従業員は世界中でたった6万人しかいません。

しかしアップルの従業員で開発やマーケティングの中枢に関わっている人はせいぜい1万人でしょう。後の5万人は世界中にできたアップルストアの従業員です。そして同じアップル社員でも開発に関わる人達とストアの売り子さんとでは賃金の体系がまったく異なっています。

本社の中枢業務に関わる人は平均すると10万ドル程度の年棒でしょう。まあ感覚的には1000万円といった感じです。これを時給換算すると年間2000時間働くとしておよそ50ドルと言ったところでしょうか。

次にストアの売り子さんたち。この人達の給与は時給で12ドル程度と言われていますから、割のいいバイトに負けてしまうような額です。

さて中国で製造に関わる人々。こちらはFoxconnの従業員ですが、なんと70万人(!)ほどの人がアップル製品の製造に従事しているそうです。Foxconnは待遇がかなり悪いらしく社員の自殺が相次ぎ問題になっています。

この人達の給与はこの自殺騒ぎと世間のバッシングを受けて最近大幅に上がり、時給1ドル程度となりました。(年棒およそ3561ドルだそうです)

さて。ではこれを並べてみましょう。

本社勤務50ドル > アップルストア12ドル > Foxconn 勤務1ドル

結構差があります。これがニ極分化です。しかしこれだけ見ると三極分化みたいな気もします。

ストック・オプションを考慮する
さてここから考えなければならないのは給与ではなく、アップルの優秀な社員に配られるストックオプションです。

最近私の友人がアップルを退職しました。彼はアップルに15年ほど勤めており、そこそこ出世してシニア・エンジニアリング・マネージャーとして活躍していました、堅実な人で、それまでに貰ったストックオプションにまったく手を付けておらず、退職時に一気に現金化しました。その額なんと800万ドルです。1ドル80円換算で6億400万円にもなります。

まだ45歳なのに退職と同時にリタイアしました。もう一生働かないそうです。

さてこの800万ドルを時給換算してみましょう。800万ドルを勤務年数の15年で割り、その額を1年間のおよその労働時間の2000時間で割ります。すると266ドルとなります。

先の時給50ドルと足すと、時給316ドルなります。


中堅幹部316ドル > 本社勤務50ドル > アップルストア12ドル > Foxconn 勤務1ドル

う〜む。ニ極分化が段々実感でき始めてきました。

では上級幹部はいくら稼ぐ??
では上級副社長とかそういうアップルの上級幹部はどのくらい貰っているのでしょうか?

iPodの父と呼ばれたトニー・ファデル氏を例に出して考えてみましょう。ファデル氏2007年に5万株、そして退職時に7万7500株の合計12万7500株のストック・オプションを手にしています。もしも彼がこれらをまったく現金化しておらず現在の株価で売ったとしたならば、12万7500株 x 535ドルで68,212、500ドル(54億5700万円相当)という途方もない額になります。ファデル氏は7年間アップルに勤めていましたから、これを7で割って年棒を出し、それを2000時間でわって時給を出すと時給が4872ドル(!)となります。つまり:

上級幹部4872ドル > 中堅幹部316ドル > 本社勤務50ドル > アップルストア12ドル > Foxconn 勤務1ドル

となります。

ファデル氏は確かに極めて優秀な方でしたが、Foxconnの工場労働者4872人分の貢献があったのでしょうか?iPod がアップルにもたらした莫大な利益を考えればYESであるような気もしますし、いくらなんでもそんな価値があるわけないような気もします。

こうしてファデル氏を引き合いに出してみると、はじめて2極分化がイメージが極めて具体的に湧くのではないかと思います。これは要するに中世時代の


領主と農奴

のような関係ですね。

このような社会がとてもいいとは思えないのですが、これを止める術は今のところ誰も考えつかないようです。

次回にはこのニ極分化の世界をどうやって生き残ればいいのか考えてみたいと思います。

PS:続きを書きました。次は「日本でも二極化が進んでいくのか?」です。



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2012年2月17日金曜日

死の直前に後悔する5つのこと

今日友人からこんなリンクが流れてきました。

死の直前に後悔する5つのこと

これはこれで良かったんですが、なんかしっくり来ないところがあったので英ガーディアンにのっている原文を読んでみたら、ちょっと上の日本語訳、言葉が足りないと感じたのであたらめて訳してみようかと思いました。また、そもそもこのガーディアンの記事は「Inspiration and Chai」というブログの記事が元になっていることがわかったのでこちらも読んでみた上でまとめてみました。そのため直訳ではなく、二つのサイトを混ぜた私の意訳です。

終末医療に長年従事してきた看護師のBronnie Wareさんによると、人は人生の終わりに直面すると、僅かな間の時間に驚くほどの成長するそうです。どの人も最初は自分の人生の終ってしまうことを否定し、恐れ、怒り、悲しみ、再び否定し……やがて受け入れていくそうです。

死の間際に自分の人生を振り返り、どんなことを後悔するのか、あるいはやり直せるならどんなふうに生きたいかと聞かれると、多くの患者さんがこんなふうに答えたそうです。

1.他人が期待する人生ではなく、自分に正直な人生を生きる勇気を持てばよかった
これが最も多くの人が口にする言葉だそうです。自分の人生がもうすぐ終わってしまうと知って初めて気が付く叶えられなかった夢の数々……。多くの人は夢の半分も果たせず、そして果たせなかったのは自分がしてきた選択の結果だったのだと悟るそうです。自分の望む人生ではなく、親や周囲の期待を生きてしまう…… 私も身につまされます。

2.あんなに働くんじゃなかった
Wareさんが看護した全ての男性が口にしたそうです。そして自分が見逃した子供の小さかった頃の姿や、伴侶と過ごせたであろう過ぎ去った時間を思い愕然とするそうです。特に年寄りの男性にこの傾向が強いそうです。私たちの親の世代の働きぶりを考えてみると、頷けるものがあります。職場の歯車はいくらでも代わりがいるのに。

3.自分の感情を表現する勇気を持つべきだった
周囲とうまくやっていくために本当の思いを何度となく飲み込んできた。結果、本当はなれたであろう自分でなく中途半端な自分で終ってしまう。そうやって長年抱え込んできた怒りや人生の苦い味……。自分を気持ちを率直に伝えていれば、深まるべき関係は深まり、もっと健全な付き合いを保て、また壊れるべき関係はそうそうに壊れ、ずっと健やかに人間関係を築けただろうに。

4.友達と連絡を絶やすべきではなかった
多くの人が死を目前にして古い友人の有り難みに気付き、日々の忙しさにかまけて友情を育んでこなかったをことを悔やむそうです。僅か数週間の命で友人探しを始めても、もはや見つかるとは限りません。

5.もっと自分自身を幸せにするべきだった
自分の人生の最後の時になって初めて「幸せは選ぶものなのだ」ということに気付くそうです。別に現状が「幸せ」と思っているわけでもないのに、日々の習慣やパターン落ち入ってしまい、惰性でなんとなく日々を過ごし、可もなく不可もない人生を過ごしてしまう。変化を恐れて他人ばかりか自分までもを欺いて幸せなふりをしてしまう……。そして最後のときが来て、実は変化を恐れる臆病な自分を誤摩化していただけだったことに気付き、愕然とするそうです。

人生は選択です。自分の人生です。意識して、賢く、正直に選んできましょう。そして「幸せ」を選びましょう。

関連記事:50歳の今振り返って考える、50歳までにやっておくべき12のこと

2012年2月14日火曜日

インド人と中国人が支えるシリコンバレー

私はクパティーノ(Cupertino)という、サンフランシスコから南に80キロ移動したところにある、小さな町に住んでいます。人口は5万8千人。青森県むつ市が人口6万人ですから、どのくらい小さい町なのかなんとなくイメージが湧くのではないかと思います。

そんな小さな町なのですが、非常に有名な町です。アップルとヒューレット・パッカードの本社を市内に抱えています。他にも世界的に有名な会社の本社、支社などがゴソゴソと建っており、シリコンバレーの中心地といった感じのところなのです。




教育程度も極めて高く、土地の値段も東京の世田谷にでも住んでいるのかと思うほど高く、動物が棲んでいそうなボロ屋でさえ80万ドルするようなところです。2階建てのちょっと立派な家は軽く150万ドルとかします。100円換算で1億5000万円と思って頂ければまあ感じが掴めるかと思います。

そんなクパティーノ市、もうひとつ特徴的なことがあります。

それはアジア人の多さです。

2010年の国勢調査によると、なんと人口の

63.3%がアジア人
31.3%が白人

と、白人のほうがマイノリティになってしまっています。

このアジア人の内訳ですが一番多いのが中国人で28.1%、次に多いのがインド人で22.6%です。ちなみに日本人は3.3%ですが、100人中3人と思うとけっこう多いですよね。

ちなみに2000年の国勢調査の時には白人が50.14%と、まだかろうじて半数は白人だったのです。ところがあまりにも有色人種が増えたことに嫌気がさしたのでしょうか?みんなドンドン引っ越して、今ではアジア人だらけです。

ちなみにアジア人は2000年に44.4%でしたから19%も増えた格好です。

中国人は23.8%から28.1%ですから4.3%の増加です。

しかし一番増えたのはインド人です。

8.72%から22.6%と倍以上です。

こんな人種の構成になってくると、まったくアメリカに住んでいる気がしません。なんとなくね、シンガポールと雰囲気がよく似てきました。

なぜこんなに中華系とインド人が増えているかというと、彼らが優秀だからです。

この人達の大半がアップルやグーグルなどの超優良企業に勤め、億単位の大きな家に住んでいます。インド人も中国人も働き者で教育熱心ですから、この学区の一番いい高校などはインドに来たのかと思うほどインド人ばかりなのです。

アップル、グーグル、フェイスブックなどというとなんとなく創業者のイメージから白人の会社って気がしますよね。

でもそれらの会社の屋台骨を支えているのはインド人と中国人です。

しかしただ働き者というわけではありません。主張することはしっかりします。日本人など彼らに比べれば羊のようなおとなしさです。

特にインド人は自己主張も激しく、彼らとの近所付き合いや会社での上下関係などもなかなか難しいものがあります。慣れを要するとでもいえばいいのでしょうか?

日本も少子高齢化や人口減少などで社会保障費は上がるのに税収が減る一方ですが、もし移民解禁などということにでもなればおそらくインド人と中国人が大挙してやってくるでしょう。またNECやソニーといった大手の凋落があまりにも激しいですから、これらの会社が中華系の企業に買収されてしまうことなども大いにあり得るでしょう。

するとあなたの上司や同僚がインド人や中国人になっていきます。

別にそれ自体は悪いことでもなんでもありません。ただ慣れを要するというだけの話です。

今までは移民と言えば低所得で教育程度が低い人がやって来てダーティな仕事をやってくれましたが、そういう時代はボチボチ終わりだと思います。極めて有能な外国人がやってきて、あなたの上司や同僚や部下になっていく……そんな時代がもう目前です。

その一方で従来通りのダーティな仕事を厭わない外国人も入り続けるでしょう。ですから教育程度や所得が低い人達はそうした層と競争し、教育程度や所得も高い人はまた別の層の外国人と競争となります。

日本は先進国ではなくなりつつある……。そのことを直視して英語を憶えるなり何なりして人生設計をしたほうがいいように思います。



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ローランドの電子ピアノを自分で修理

まだ日本に住んでいた頃、かれこれ13〜4年前に、ローランドの電子ピアノHP335を妻に買ってやりました。

アメリカにも持ってきてずっと普通に使っていたのですが、去年からキーが幾つも壊れてしまい、一度修理に出したもののまた壊れてしまいました。

キーが沈んだままにになってしまうんです。これじゃ弾けません。

で、昨日修理してみました。まずは背面の上のネジを4つ外して上の面を手前に引っ張ると、簡単に外れます。




こんな感じで上の面を外すと、構造がよくわかります。

そしたら鍵盤の真下の裏面のネジを左右ひとつづつ外し、キーボードの横のパーツを取り払います。





あとは操作パネルを取り外します。左右のネジを4つ外すと、キーボードが全部むき出しになります。





問題があるキーは、奥の爪を左右に広げて引っ張ると簡単に取れます。






案の定ハンマーが折れていました。



このハンマーを樹脂製のプラスチックでできている上、一番ぶつかるところが一番細くなっています。はっきりいってデザインミス。ローランドにはかなりガッカリしました。

で、この部品をなんでもくっ付くと評判のゴリラグルーという接着剤でくっ付け、さらになんでもくっ付くと噂されるゴリラテープで補強し、戻しました。ただ樹脂製のプラスチックって接着剤の容器に使われるような材質ですから付かないんじゃないかと思います。この部品をアルミかなんかで創りだしたほうがいいかな、と思ったり……。

しかし見てみると壊れていないハンマーもみんなヒビが入っており、もっと壊れていくのも時間の問題であることがよく判りました。

当時24万円もしたものがこんなチャちい造りとは結構ビックリ。

ローランドさん、耐久試験やってないんですか??

この頃のローランドのキーボードは同様の問題を起こすものが多いらしく、「ローランド ハンマー 折れる」などと検索するとけっこう出てきます。

ちなみにこのサイトが非常に役立ちました。

追記:
なおその後、同じような修理を4回しました。ハンマーのパーツを売ってくれる業者をネットで発見したので、そこからごっそり注文しました。ただ、アメリカの業者なので日本で手に入るかどうかは不明です。(上が折れたハンマー、下が新品です。)



結局、ヒビの入ったハンマーを総取り替えしました。ほぼ全てのキーを入れ替えた感じです。これでしばらくは持つかな?


2012年2月13日月曜日

Nook Color を何に使っているのか?

去年の夏にNook Color を買いました。



で、それから半年。今はどうだかわりませんが、2011年においてKindle Fire 発売以前はiPadに次いで売れていたのがこのNook Colorだったのです。タブレット市場の50%はiPad、残りの半分の半分、つまり25%ほどをこのNook Colorが占めていました。

しかしカラー液晶のタブレットってまったく読書に向いていません。これを買って半年も経つのに、Nook Color 上ではたった3冊しか読みを読みませんでした。それに対してe-Ink のKindle上では同じ時期に20冊ぐらい読みました。読書に向かない理由を挙げてみましょう。

- 液晶が明るくて目が疲れる。
まあコンピュータの画面をずっと見てるのと差がありませんから、当然と言えば当然です。

- 液晶の反射が気になる
ツルリとしたガラス製の画面ですから周りの景色が写り込みます。部屋を暗くしないとうまく本が読めません。アホです。

- 読書以外の機能がありすぎる。
読書なんかしてる場合じゃありません。どうしてもゲームしたり、ネットしたりYoutubeみたりしちゃうわけです。これほど読書の邪魔になる電子書籍端末というのもどうかと思います。

じゃあNook Color で半年間一体何をしていたのかというと結局ゲームしてネットしてました。

ゲームもiPhone やAndroid で流行ったものは大体移植されてきたのでそこそこ数があります。またアプリも随分と増え2000ぐらいはあるのではないでしょうか?今ではNook Color、目覚ましにもなれば天気予報を教えてくれ、ラジオも聴かせてくれます。

最近Firmwareがアップルデートされて1.4.1となり、NetFlixも観れるようになりました。

そんな訳でNook Color、読書以外の機能は実に重宝して使用頻度がグッと上がりました。

NetFlix の画面:



ラジオ:


目覚まし&カレンダー


ゲーム。ご存知AngryBird


特にNetFlix 機能が加わってから、やたら映画を観ています。

しかし、これを読んでNook Color を買おうかと思ったあなた!

最大の弱点があります。

日本語入力できません。

私は英語圏に暮らしているのでそれでも構わないところがありますが、日本語中心の生活を送っている人には致命的な欠点でしょう。

日本語の表示はできるんですけどね...

あと日本語のePubも文字化けします。

そうそう、それから
アメリカで発行されたクレジットカードしか受け付けません。

そんなわけで、私は楽天が買収したKoboのタブレットと4月から日本上陸が噂されるKindleの日本語版に注目しています。ただKoboが発売している現行のバージョンのVox eReader は相当悲惨らしいので、まあ見送ろうかな、と。日本語フルサポートのものがでてきたら買ってもいいかもです。

今のところ200ドル台のタブレットってアメリカ人以外にはあまり用を成さない代物ですね。相当な割り切りが必要です。

ただ私のように割り切ればそれなりには楽しい買い物だと思います。200ドルで寝転がってネットサーフィンして映画観てゲームできるならまあいいじゃないですか。

2010年はアメリカの「電子出版元年」ともいうべき年でしたが、2年遅れで日本も今年は電子書籍が普及しだすのではないかと思っています。

本気で本を読みたい方はe-Inkの端末を買いましょう。

単に遊んで時間を無駄にしたい方はタブレット。

これが正しい使い分けです。


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2012年2月10日金曜日

スティーブ・ジョブズのFBI調査ファイル

久しぶりにスティーブ・ジョブズのネタです。

スティーブって1991年、パパ・ブッシュ時代に大統領輸出評議会(President's Export Council)のメンバーに指名された際に、FBIに素行調査されていたのです。

その調査レポートがつい先日、20年以上の月日を隔て、FBI のサイトにアップされました。で、LA Times がそれを掲載しています。191ページもあるレポートです。現物が見たい方はこちらにあります。

Steve Jobs’ FBI file

しかし予想通り散々な書かれようです。

これを書いた調査官ら、30人以上ものスティーブを良く知る人をインタビューしたとありますね。

複数の人が、ジョブズ氏は「自らのゴール達成のためなら真実をねじ曲げ、現実を歪曲する人だ」と述べ、ジョブズ氏の誠実さに疑問を投げかけた。とあります。(Several individuals questioned Mr. Jobs' honesty stating that Mr. Jobs will twist the truth and distort reality in order to achieve his goals. )

ジョブズ氏は未婚で彼の子を産んだガールフレンドと、と2人の間に生まれた娘の支援もしなかった、ようやく最近になって支援しているなどとも書かれています。(Mr. Jobs was not supportive of [redacted] (the mother of his child born out of wedlock) and their daughter; however, recently has become supportive.)


ある調査官は、「またジョブズ氏にイヤな思いをさせられ離れていったある人物は、スティーブのモラルに疑問を感じる、と言っている」などとも書いています。(Another person, who admitted to feeling bitter towards Jobs and alienated from him, said his moral character is questionable.)

「ジョブス氏は自分の要求が叶う限りは誠実な人だ」などという言葉も載っています。(Mr. Jobs possesses integrity as long as he gets his way)

またスティーブと幼なじみだったある女性は「カリスマ性のあるビジョナリーだが、ナルシストで底が浅い人間のため、人間関係が硬直している。」などと言っています。(An interviewee who said she grew up with Jobs described him as a charismatic visionary who was callous in his personal relationships and whose personal life was lacking due to his "narcissism and shallowness.")

その他スティーブがマリファナやLSDを常習していたことなども確認された、となっています。

しかしスティーブ・ジョブスの公式伝記を読んでしまった後だとあんまり驚きはありません。

それよりも、こんなファイルの公開を義務づけてしまうアメリカの情報公開法(Freedom of Information Act)って偉いな、って思いました。

対する日本は... 

去年の東日本大震災や原発事故に関する政府の議事録が作られていなかった

ことが問題になっています。

いや、きっと議事録あるんです。でも、ないことにしておかないと都合が悪くなる人がいっぱ〜い居るんでしょう。

アメリカが別に取り立てて進んでいるとも思わないけれども間違いなく日本より進んでるところもあるんだな、ってスティーブとは何の関係もないところで感心しました。



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2012年2月8日水曜日

アメリカで流行中のアサシン(暗殺)ゲーム

今アメリカの高校や大学のキャンパスなどで広く流行しているゲームがあります。

Assassin(アサシン/暗殺)と呼ばれるゲームで、ゲームの参加者はオモチャの鉄砲など別の参加者を撃つという単純なゲームです。撃たれた人はその場でゲームから脱落。最後まで残った人が勝ち、といったゲームのようです。ウィキペディアのページがあるほど流行っています。参加者が数百人といった規模の時もあり、誰がゲームに参加しているのかさえ明瞭でなく、けっこうスリルがあって楽しいみたいです。

このゲームに使用されるのはナーフガンというオモチャの鉄砲です。ナーフガンってスポンジの玉が飛び出す子供のオモチャです。こんなの。何年か前から日本でも発売され、トイザラスとかで売っています。

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うちの子どもも小学生の頃はこのオモチャが大好きで、よく遊んでいました。私もいい歳こいて子供用に買ってやったヤツを自分が改造して遊んでいました。

さて、うちの近所の高校でもこのゲームが大ブーム。部活のメンバーなどでやっていたようです。フェイスブックにアサシンのグループページまでできて結構盛大にやっていたようです。

ところが……。

こんな事件が起きてしまいました。

生徒が学校にナーフガンを持込、クパチーノ高校が一時シャットダウン

クパチーノ高校で生徒のバックパックから銃らしいものの銃床部分が出ているのを用務員が見つけ警察に連絡、全校が30分に渡りシャットダウンされる騒ぎがあった。生徒が持ち込んでいたのはナーフガンと呼ばれるスポンジ製の弾丸を発射するおもちゃの銃で、複数の生徒が休み時間に撃ち合いごっこを楽しむために申し合わせて持ち込んでいたもの。生徒に逮捕者はでなかったが、おもちゃの銃は没収された。

アメリカのは本当に銃犯罪が多い国なので、学校などでは日本で地震や火災の避難訓練をするように、銃を持った人が侵入した場合の避難訓練を定期的に行っています。ちなみに去年の10月にスティーブ・ジョブズが亡くなった日も銃撃犯が逃げ回り、ここいら一帯の学校がすべてシャットダウンになりました。ですから教育関係者は銃に関しては敏感にならざるをえません。

大人の視点で考えれば、コロンバイン高校の銃撃事件やバージニア工科大のような事件が実際にあるわけですから、学校の措置は適切だったとは思いますが、生徒らは「大人の過剰反応」というふうに受け止めているみたいですね。

この記事にはオモチャの銃が没収とありますが、実際は4名が停学となり、起訴された者もいるようです。

う〜ん。ここまでいくと確かに過剰反応かな……。

まずこれだけ流行っているゲームですから、100名ぐらいの者がナーフガンを学校に持ってきていたでしょう。そのうちの4名だけが停学に起訴では不公平というものです。

この騒ぎの真相が分かるや否や、誰からとともなく「ナーフガンを隠せ!」とテキストメッセージが行き交った、ということですから、まあ要領の悪い者だけが罰せられる典型のようなものです。

個人的にはこんなの目くじら立てることない罪のない遊びなのに...と思うんですけどね。そんなことより高校生でも容易に手に入る麻薬をどうにかしたほうがいいんじゃないのかと思った火曜日の午後でした。

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